
秋田県由利本荘市の田園地帯にひっそりと広がる加田喜沼湿原(かたきぬましつげん)。
標高およそ30メートルという低地にありながら、高層湿原の姿を今に伝える全国的にも珍しい湿原である。
周囲には、田んぼが広がるのどかな風景だが、その一角には1万年以上の時を刻んだ湿原が残されている。
湿原を知る
加田喜沼湿原は、芋川の旧河道に水がたまったことをきっかけに形成されたと考えれている。
その起源は1万年以上前に遡る。
標高約30 mという低地に位置しながら、浮島状の植物群落や厚い泥炭層を有するなど、高層湿原的な特徴を持つ稀少な湿原である。
氷期から生き残ったとされるホロムイソウやミツガシワ、ムラサキミミカキグサなどの希少な植物を含む、約90種の植物が生息する。

環境省の重要湿地500や市の天然記念物に登録されており、保護活動が行われている。
湿原を巡る
5月上旬
春先の湿原。ミツガシワが可憐な花を咲かせる。


7月下旬
夏には、のどかな田園風景のようになる。夕暮れも素晴らしい。


装備・体力・スキル
▼湿原からすぐにアクセスでき、難しいところはない。
農道のような道で構成され、草刈りもされており、かなり歩きやすい。
30分ほどで全体を歩くことができる。
スニーカーやTシャツなどの気軽な装備で十分に探索可能だ。

湿原を訪ねる
トイレはない。
駐車場は5~6台くらいは停めることができる。

アクセス
秋田自動車道大曲ICから30分ほど
▼湿原近くに来ると看板がある。
