2023.6.26 旭岳 登山記 byゲンヤさん

北海道の湿原訪問記事を投稿してくれたゲンヤさんが旭岳の登山記を書いてくれてました!

それでは、ゲンヤさんの記事をどうぞ!

まえがき

「北の大地」響きの良い言葉です。

誘われて大地の頂上へ。

でも過去2回の断念続きで、今年こそは大地の頂点旭岳へ。

北海道の朝は本州より早く、もう明るくなっています。

外を見ると雲一つ無い青空、三度目の正直、ケーブルカーで姿見の駅に降り立って遊歩道正面に聳えている山。

旭岳こんな山だったのか。

改めて見直すとどっしり大きな山。

晴天の中で登山を楽しめれば至福の至り。

天候掲示板では南の風3m、視界良、気温13℃、年数回の登山日和。

昨年の遊歩道は水に浸からない様、左に飛んだり右に跳ねたり、今年は正面の頂上に吸い込まれる様に足が運びます。

僕が出会った旭岳の概要

其の旭岳、深田久弥さんの「日本百名山」では「大雪山」として執筆。

頂上では直線で200km先の知床まで眺められたと書いている。

僕も見ました。

まわりに遮る物が無い北海道の盟主標高は2291m。

1 地質を大雑把に

現在の山頂部は約5000年前までに形成されており、3000年位前に旭岳の西側が崩壊し、馬蹄形の地獄谷火口が生じた。

さらに、1000年前から水蒸気爆発が頻発し、姿見池などの小火口群が形成されている。

旭岳で起こった最新の水蒸気噴火は約250年前以降で、地獄谷火口からは現在も蒸気が上がっている。

2 植生の概略

大雪山系の山々の多くは標高2,000m前後ですが、緯度が高いため本州の3,000m級に匹敵する厳しい高山環境を有しています。

そのため、山麓部には、エゾマツ・トドマツを主体とした針葉樹と広葉樹の広大な樹林帯がみられます。

標高が高くなるに従い、針葉樹林、ダケカンバ林と様相が変化し、さらに森林限界、ハイマツ帯へと推移し、併せて高山植物群落がみられます。 

登山録

雪が融けた今頃から一斉に高山植物の開花が始まります。

僕が見た限りでも姿見の池近辺でキバナシャクナゲ(白)、エゾコザクラ(赤)、メアカンキンバイ(黄)などを見ました。

7月になるとチングルマの開花が一斉に進みます。

▼遊歩道まわりは草原にあちらこちらに花の世界と這松に所々に雪田が見られます。

まずは白い花、キバナシャクナゲ、径3~4cm、高さ10~30cm。

草地やハイマツ帯に自生する常緑小低木で、姿見の池周辺で大群落を見ることができます。

雪融け後2週間前後で開花し、淡い黄色の群落をつくります。

花の色はクリームがほとんどですが、白や薄い紅色のものも見られます。

▼次はエゾコザクラ。

湿地や水分の多い草地に生える赤色の花で、雪田脇などに咲き、ときに群生します。

ハクサンコザクラと比較すると葉の鋸歯がおおまかで、花弁の切れ込みがやや浅めとなるようです。

▼黄色は、メアカンキンバイで、知床・阿寒・大雪山系と羊蹄山の砂礫地に生える多年草。

背は低く、地面にへばりつくように生える。

葉は灰色がかかった緑色で、3小葉に分かれる。

小葉の先端は大きく3つに裂ける。

花弁は先が丸いしゃもじ形。咢片は大きく、花弁の隙間が広いのでよく目立つ。

旭岳への登山の始まりは石室5P、標高1417mです。

石ごろのガレ場を登り始めます。

先程のお花畑は岩場に変わっていきます。

晴天の今日は頂上まですっきり。

双眼鏡で見ると頂上の登山者まで確認出来るのではないかと思います。

▼ロープウエイの「姿見駅」を降りてハイキング道を歩き出しました。

正面から見るどっしりとした 旭岳全容です。

▼姿見の池 半分は雪に埋まっています。

▼左側地獄谷からは蒸気が吹上げ。

気象庁の火山活動概況では、火山活動は静穏に経過しており、谷爆裂火口の噴気の高さは100m以下で経過しており、噴気活動は低調な状態です。

噴火の兆候は認められません。

噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)の予報事項に変更はありません。との発表です。

▼ガレ場の単調な登り P-6 標高1995m

尾根が広いので道筋が何本も出来ております吹雪の中でのルート選びは難しくなります 。

▼一本調子の登りとは言いながら、荒々しい北側から南に目を移すと瓦礫の先はずーと雪田を点々と残します。

森林帯が続き、その先が忠別川の深い谷を挟んで小旭岳・忠別岳の山脈が繋がる北海道の屋根です

▼稜線がはっきり。

標高2,200m付近頂上へはもう少し。

こんなに頂上がはっきり見える山も珍しい。

登山者もはっきり見えます。

▼旭岳頂上

標高差690mを約2:20で旭岳頂上。

北海道の屋根大山脈の盟主“旭岳”の頂点に3回目にして辿り着きました

頂上からの景色

晴天の頂上からは四方遮るものなく眼の届く限りの景色を見渡しました。

▼西の方の景色 今登ってきた登山路

西の方向に地獄谷雪渓を挟んで左の尾根が今少し前まで登ってきた尾根・姿見の池・夫婦池・原生森林の先に忠別ダム忠別湖が眺められます。

▼霞む遥かな北の先は宗谷丘陵?

▼東方目の前 後旭岳 遠方が荒井岳・北海岳と大雪の尾根が連なっていきます。

▼姿見の駅への木道脇の湿原の葦1年1mmの泥炭層の基1000年後1mの始まりを見ています

▼「長野政雄氏殉職の地」 碑

下山後、旭川から宗谷本線で7つ目、丘陵の麓 「塩狩」で下車 三浦綾子さんの小説「塩狩峠」の主人公「長野政雄」氏が一命を賭して列車を止め乗客の命を救った、慰霊碑を見ました。

あとがき

Google earthを見ると旭岳は大雪山連峰の前衛の山のようです。

北東 間宮岳の先に巨大な噴火口跡と思える地形が見えますが、この辺りから千島列島へ延びる千島火山帯が古い地図にありました。

終日快晴の中で亜寒帯の樹林帯、一斉開花の始まった高山草花、水蒸気を上げる火山、そして絶景を堪能した登頂、小説の主題地巡り、もう踏むことはないかもしれないと思うこの北の大地の頂点、素晴らしい思い出になりました。

旭岳は日本最大の大雪山国立公園の一部ですが、広大な公園内の気温が低く、強風のため雪が積もりにくく、灌木類があまり生えていない場所には永久凍土が有るとの事。

白雲岳周辺は該当するようです。

よく「山は逃げない」と言われますが地球温暖化の進行で植生、自然の形状が変化して貴重な景色が消滅してしまうかもしれません。

体力、気力の維持に努め再度訪れ素晴らしい自然を見届けたいと思います。

引用資料など

引用元: 生物講師 大森徹オフィシャルサイト108日本の植物群系

(4Traavel,jp) 気象庁 旭岳ビジターセンター Google earth 環境庁 北海道大学

 のそれぞれのネットより抜粋書付

尚人物入り写真がありますが無関係です

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